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「红玫瑰与白玫瑰] 张爱玲

 中国語では読んだのですが、彼女の作品は表現が繊細で
いまいち表現がわからないところもあり、
日本語翻訳版がないかな~とずっと思っていました。
インターネットで検索しても全然でてこなかったので「ないんだ。」と
あきらめてましたら、市の図書検索であっさり見つかりました!
驚きです・・・
「红玫瑰与白玫瑰] 张爱玲_f0067385_1123859.jpg

「世界文学のフロンティア」シリーズの「ノスタルジア」に収録されてました。
 ほぼ私の中国語解釈があってたな、とちょっと安堵(笑)
主人公の男性の人生には2種類の女性がかかわってくる。紅薔薇のように情熱的魅惑的な女性。そして白薔薇のように慎み深い真摯な女性。本人は紅薔薇のような女性につよく惹かれるが、社会的地位や家族の事を考えると自分を押して白薔薇タイプと結婚する。心の中には葛藤もあり、女遊びを繰り返し、そして・・・というお話です。
 男性が読んだらいろいろ考える所があるのだろうな・・・「遊び」で付き合っていた女性が本気になっていく様を見るのは、さすがに背筋がぞわっとするのかもしれない。

 数々のドラマの定番のようなシチュエーションをするどく描いていて、本当に興味深い小説です。
中国人なら知らない人はいない 张爱玲ですが、どうも社会的評価が低いようですね。
映画「ラストコーション」でやっと日本でもメジャーになった感じがありますが、こんなに作品がいろいろ映画化しているのにもっと日本に紹介されてもいいと思うのですが・・・今さらなのでしょうか。

 私が大好きで何度見たかわからない陶喆のMTV「爱我还是他」はこの小説が完全ベースになっています。
小説を読んで、MVででてくる数々のアイテム(コート、吸いかけのたばこ、ピアノなど)の意味する事がわかりました。なかなか忠実です。张爱玲へのオマージュでしょうか。
 普段はTシャツ姿が多い陶君、このMVではマフラーにコート、やり手のアパレル会社社員がとても似合っていて、私的ツボが多いのよね~(#^.^#)


by wenniao | 2010-06-07 11:35 | 中文学習(Chinese) | Comments(0)
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