「ひぐらし荘の女主人」「くまちゃん」「ひぐらし荘の女主人」 小池真理子 小池さん、文部科学大臣賞おめでとうございます!短編作品集、これは「官能編」です(*_*; といっても男性向け官能小説とは全然違い、う~ん、ある意味とてもエロティックであるというか、謎めいた美しい世界。さすがです。 タイトルの「ひぐらし荘~」は、以前テレビで見たことありました。謎につつまれた閑静な大邸宅に住む美女。それだけで十分怪しいのに、危険としりつつ足を踏み入れてしまうんだわね。 「花ざかりの家」は意外にも主人公は男2人。妻に自殺された男とその原因をつくったかもしれない男。顔も見たくないと思われる相手に花が美しく咲く自宅に招待されてしまう話。 「彼なりの美学」は一番面白かったです。「美学」、誰にでもある程度はあるモノだと思うけど、度が過ぎるとね・・・。でも相手に「君は実に美しい」と言い続けてくれるなら、とんでもなくタイプじゃない相手(男)でも一緒にいたくなるかも・・・しれない。 「くまちゃん」 角田光代 著 作者曰くの「ふられ小説」。7話の短編が主人公、相手、などチェーンのようにからみあってつながっています。面白い構成ですね。 最初にでてきた苑子さんが後の話にまた登場すると「まぁ、大人になって!」と近所のおばちゃん状態になってしまいます(笑)。 「光の子」、かなりほろりときました。同性同士惚れる、というのは男女間の愛情とは全然違って、奥が深い愛があるものですね。 なかでも一番好きだったのは、ずっとずっと憧れていたバンドのメンバーと相思相愛、一緒にくらせるようになった「勝負恋愛」。一度は誰でも考えるんじゃないかな、こういう事。そういう、信じられない、夢みたい!!とずっと思っていられたらどんなに幸せなことか。 とくに華やかな舞台にいる人は、見せているのはその一面だけであるからして。 何もかも全部ひきうけて長きにわたって愛せる相手というのはやはりそうそう・・・いないのであるね。
by wenniao
| 2012-03-26 11:23
| こんな本読んだ(Book)
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Comments(2)
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