「瑠璃の海」 小池真理子 著

 9月に入ってもまだまだ暑いですね(^^ゞ
でも顧客飲食店の注文はアイスコーヒーがへり、徐々にホットにシフト、「マロン」「さつまいも」系など甘モノのケーキ類が徐々に増えてきて、あ~秋だなと実感。・・・太るね(^_^メ)
 私も扇風機回しながらもすっかり読書の秋モード。

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 前に読んだ「花酔ひ」も厚かったが、これもまた厚い、420ページ!でもぐいぐい引き込まれてあっという間の完読です。
 高速バスの炎上事故で最愛の娘を失った小説家の男と夫を失った妻。被害者の会で顔見知りになり、徐々に惹かれある2人。普通に知り合って恋に落ちるのとは全然違う、喪失感による闇と隣り合わせでいきる2人の行きつく場所は・・・。

 突然家族(しかも若い)を亡くす喪失感って、亡くしたものでないとわからないな、と思う。想像できないもの。長く患って逝かれるのとは違い、こっち側に覚悟がないし、ぽっかりと大きな穴があいたまま、ふさがらないものだと思う。大震災の多くの犠牲者の家族の方々を思うと、心が痛みます。
 あの時こうしていたら、とか。実はこうだったんじゃないか、とか。答えがないだけに、辛いと思う。

 残された人間って、精神的にどん底に落ちても生きていく能力があって。社会の付き合いをこなし、仕事をして食べていかなくてはならないもの。それでも闇から解放されたわけじゃない。
 この二人の恋愛は安定しているように見えていつも不安定で、強いようであやうくて、でも深い所でしっかりと結び付いていて。

 こういう辛い人生はできれば送りたくはないけど、男女二人の気持ちがまっすぐ同じ一点にゆるぎなく向いているという点では、羨ましくもあります。なかなかないものでしょう、実際には。

 本の装丁の像はベルニーニという作家の作品らしい。英語の説明によると「瀕死の彼女の顔には、痛み、苦しみと天の幸せが同時に存在している」・・・まさに。
 
 
  
 
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by wenniao | 2012-09-08 10:14 | こんな本読んだ(Book) | Comments(0)
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