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「鍵のない夢を見る」「てのひらの迷路」「IN」


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「鍵のない夢を見る」 辻村深月 著 
 直木賞受賞作品。都会ではない、どこかの地方都市で起こりそうな普通の人たちの「ありそな」お話、短編5話。特に最後の「芹場大学の夢と殺人」「君本家の誘拐」が面白かった。リアル感がありました。でも正直、そうかコレが直木賞とっちゃうんだ、という感も。

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「てのひらの迷路」 石田衣良 著 
ショートショート。癒されます♪
私小説っぽいお話もあり、石田さんの人柄もでてる作品が多い。年代も同じくらいなので共感しちゃいます。
特に恋人同士が互いに「片腕」と「片脚」を送りあうお話、好きだな~!川端康成の「片腕」が読みたくなりました。

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「IN」 桐野夏生 著 
 う~重い重い。「OUT」は相当有名ですが、装丁も似ていてタイトルも間逆の「IN」とはどんな本なのか。全く「OUT」とは関係のないお話でした。
 戦後の文学「無垢人」は妻子ある小説家緑川未来男と愛人との壮絶な日々を描いてヒットした作品。そこに登場する愛人「〇子」とは誰なのか、当時あまり話題にはなりませんでした。
 そこで小説家タマキはその「〇子」探しを題材にすることに。その過程と自分の陥っている恋愛が絡み合っていくあたり、面白いというか、重いです(-.-)
 小説家って身を削って作品を作っていくものだね・・・。
「すでに過去の人」と「渦中の人」という焦点の当て方が面白かった。
by wenniao | 2013-06-03 10:49 | こんな本読んだ(Book) | Comments(0)
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