「男ともだち」 千早茜 著

 
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 主人公の神名は新人イラストレーターで恋人と同棲中。他に妻子持ちの医者の愛人がいる。
これだけでもなかなかシチュエーション複雑です。そして大学時代からの腐れ縁ともいえる「男ともだち」ハセオ。

 神名にとってのハセオの存在というのが興味深い。
ハセオ自身は女には不自由はしないほどの豪快な男。でも神名との関係はあくまでも友達。
恋人とは違うから、お互い縛らないし縛られないし、連絡も来てもこなくても気にならないし。でも気がつくとお互いを大事に思っていて、でも必要以上には近づかない。それで大学時代から何年もその関係をキープしている。まさにタイトル通り「男ともだち」。
また迷う神名にかける言葉が雑なんだけど思いやりが合ってやさしいのがいいなぁ。

 友達の美穂はそんな大事な「近い人」と「男ともだち」には戻れない関係になってしまい、その傷を負いながらも新しい生活に邁進していきます。それはそれで人生だなぁと。

 神名とハセオ、腕枕までして一晩一緒にいても何もない関係なんてなかなかあり得ない~って思うけど(笑)お互いわかっていて、大事に思うからこそ、なのかなぁ。彼女たちの年齢30前後、というのも結婚するのかしないのか、という微妙な年代でもあるよね。きっとこの二人はこのまま遠くからつかず離れずときどき想い出しながら、歳をとっていくような気がする。
よく言われるように「一番好きな人とは結婚しない方がいい」・・・まさに?
人の心は変わるし。人と人の距離感って、それぞれだな~って思います。近くにいるからっていいわけじゃない。
 小説の舞台が京都、富山、広島、など関東圏でないのもちょっと新鮮だった。
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by wenniao | 2015-03-23 11:05 | こんな本読んだ(Book) | Comments(0)
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