人気ブログランキング | 話題のタグを見る

やっと見終えた「白色巨塔」

 遅ればせながら見終わった台湾ドラマ「白色巨塔」!日本ではまだ未放送なので「遅ればせながら」はおかしいかも知れないけど、他のファンの皆さんはもうとっくにネットや台湾版DVDを去年のうちに見終わっているはず。

 しつこいようだが日本の「白い巨塔」とはタイトルは同じだが中身が違う。台湾サイドは日本で同名の作品があることを知らなかったそうだ(本当?)。日本の「白い巨塔」はもう言わずと知れた名作なので「同じタイトルってどうよ?」と思ってみていたら、なかなかよかったんじゃないかな。日本の方の原作者山崎豊子さんは小説家。台湾の「白色巨塔」は実際の台大医学博士の先生が書いているものなのでより医者自身、また医者を家族に持つ周囲の人達の本音のようなものがうかがえて興味深かった。

 出演者も「台湾ってこんなに素晴らしい役者がまだまだいるんだな~」と思う程の演技力で引き込まれてしまった。だから各人にかなり感情移入してしまい、精神的に疲れた・・・特にラスト4話はかなり泣けました(T.T) Jerryがインタビューでも言ってた言葉「台湾にもちゃんとした脚本があるってところをアジア各国の視聴者に見てもらいたい。」そうそう、日本の漫画ばっかり原作って言うのもね・・・

 優秀な若手外科医蘇怡華(スー・イーファー)役のJerry、よかった~!本当は40才くらいの歳どころだそうなので「外科主任」にはかなり若くて無理がある設定かとも思うけど、朗らかで楽観主義の蘇怡華が大病院特有の荒波に翻弄されてどんどん壊れてもろくなってしまう様子は、芸能界でもまれてかなり傷ついた経験のあるJerryならではの演技力もいかされていたのではないかな。後半はもう~痛々しいったら・・・(T.T) 本人も演技と私生活が離れなくて困ったようで(そりゃそうだ・・・)。実生活では大好きな人と幸せな結婚をしてちょうだいね、と余計な事まで願う始末(笑)

 噂によると日本では地上波のチャンネルで放送が決まっているようだけど、ま、まさか「日本語吹き替え」になっちゃうのだろうか?それだけはやめて欲しい~。Jerry特有の「あ”?」っていうのも聞きたいじゃあないの(笑)。3月21日に挿入歌のCDが発売されるから、その前後には放送開始?

 中国語の勉強にもかなり効果あり。当たり障りのない断り方や、いわゆる社交辞令の挨拶などかなり出てきました。また字幕見ずに演技に集中して見直すぞ!台湾発売のノーカット版にはテレビ放送でカットされたあれやこれやがあるらしく・・・あ~いつか見てみたい。


やっと見終えた「白色巨塔」_f0067385_1154773.jpg

This is a photo-book of "The Hospital"(Taiwan TVdrama) which
a friends gave me in last year.
 ドラマで写真集が出るとは・・・なかなかやりますね。裏話も入っていて読み応えもあります。

 以降、興味のある方は全部ドラマ見終わったら読むことをお勧め。そうじゃない方はどうぞ~。(長いよ~)




*ラスト。蘇怡華が自分の意志とは関係なく周りに翻弄されて(というか運がいいのよあなた)白い巨塔への道を歩んでいく。精神的行き場を失い失意のどん底へ落ちていく・・・という小説の終わり方の方が私ごのみだったが。ドラマはやっぱり希望を見せて明るく終わるのがいいんだろう。「千万不要忘记为我加油喔」(この病院にきたら)「くれぐれも僕のために励ましを忘れないで」一種の悟りの境地でしょうか・・・悟ってもうこの道を進み続けようと決心した彼。な~んか芸能界でいろいろあったけど頑張っているJerryとかなりだぶるので、ファンとしてはこっち、かな。

邱医師役の載立忍(レオンダイ)さんの演技が素敵すぎ!この人がいなかったらこのドラマ、成立しないかも。様々な表情の演技にかなり引き込まれる。傲慢で利己的、出世欲の塊の外科医の顔、医学に秀で誠実な主治医の顔、家庭での良き夫良き父親の顔、仕事のストレスを家庭に持ち込まず愛人を当てにするずるい男の顔。それに人生の苦難を39話中で一番背負ったのは彼だ。アップ、ダウンでどん底を経験し、罠を仕掛けてはめられてやっとそこから立ち直っていい顔になったな~と思ったら人生最大の試練が。最後娘の交通事故の場面では思わず号泣したよ・・・原作じゃあ家族仲良くテーマパークで遊んでいたのに。ドラマって非情だ。

*恋愛ドラマとして見たら、蘇怡華ほど女に未練たらたらの男はいないんじゃないかってくらいのあきらめの悪さで、気の毒なくらいだった。何度もくっついては離れを繰り返し、10年愛・・・最後はもうよその男性の子を身ごもり幸せにしているのに(しかも自分も他の女と結婚したのに)まだ未練があったのね、あなた・・・。でもあの最後の別れのシーンはとても印象的。二人とも完全に役に入っちゃってた感じ。生涯あそこまで好きになった女性は恐らく関欣ただ一人。妻ではなくてね。彼女が自分の本当の希望であった「患者のための医療」をつつましく続けてくれることが彼の心の支えになっていくんだろう。精神的な繋がりは一生続くと思う。

*毎日が生と死の繰り返し。仕事も忙しいし、上下関係は厳しく、人間関係もうまくやっていかないと手術室も人手も確保できない。医療ミスではちょっとしたことで大きなニュースに発展してしまうこともある。本当にお医者さんってストレスの多い職業だ。今日本でも現実に「医者離れ」しているし、モラルの低下も問題になっている。「いままでどれだけの犠牲を払ってここまできたか~」これがお医者さんの本音でしょうね。

*関欣の元カレ。男性の色香をプンプン感じる俳優さん登場!これではさすがのJerryもまだ青いと思ってしまった(笑)。適役!

*病院でよくお酒飲んでますけど・・・それで手術は勘弁して欲しい。車の運転もよそうよね。

*病院側の秘書の女性。何故か前半しか出てこなかったけど、あの人だけ妙に漫画チックで浮いてたなぁ~。

*第一話しか登場しなかった蘇怡華のワンちゃん。ちゃんと世話されていたのかかなり心配。

*暗躍うずまく大病院の中で、結局はなに食わぬ顔をしつつ一番の策士だったのね、徐大明。

「最後にきたら女は強い」これが全編見た私の通した感想(笑)。
by wenniao | 2007-02-24 10:10 | 中華系ドラマ映画(C-Movie) | Comments(0)
<< ためてしまった「中国語ジャーナル」 「Super Organ Wo... >>