「千年の祈り」  イーユン・リー 著

千年の祈り (Shinchosha CREST BOOKS)

 アメリカ在住の中国人女性の英語による短編小説集。
淡々としているけれど、奥深い話しが多くて読みやすかったです。やはり英語→日本語、の訳のせいもあるかもしれません。いろんな登場人物のいろんな人生模様が描かれていて、面白いと思いました。作者がアメリカ在住なので、大陸を離れてアメリカで生活をする華人の話しも興味深かったです。
 映画でも「推手」(アメリカ在住の息子夫婦と暮らす父の話)や、「ウエディングバンケット」(アメリカに住むゲイの息子を持つ親の話)など、日本人ではかけないような話しが多いのも世界に気兼ねなく出ていく中国人ならでは。

 このタイトルにもなった「千年の祈り」は離婚した娘と父との交流を描いたものですが、
「修百世可同船」(原作)という中国の言葉が軸になっています。初めて知りました。
「同じ船に乗るには300年祈らなくてはならない」・・・人の「縁」、「出会い」を表す言葉だそうです。なんで「300」なのかしらん?ネットで調べるといろいろな文章表現があるみたいですが、意味は同じ。この世で出会う「縁」の因縁や大切さを表しているんですね。
私とこの世で知りあった皆様、いつかどこかで300年祈った結果です・・・よ(笑)。

 この言葉には後文があり、
「修百世方能同船度,修千世方可共枕眠」(この文の方がわかりやすい・・・)
「枕を共にする相手とは3000年祈らないと出会えない」という事。
ほほ~そうなんですか。援助交際なんかしている女子高校生に教えてやりたいね。

 この本の後ろに、同じく中国人女性作家のオランダ語で書かれた本が日本語訳ででているとのこと。次はこれを読んでみたいわ。
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by wenniao | 2008-06-24 23:23 | こんな本読んだ(Book) | Comments(0)
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