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「情人結」(中国) 日本未公開(たぶん)

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 中国のバレンタインデー「情人節」と発音が同じ。バレンタインデー映画で対するは前に書きました「鴛鴦胡蝶」だったそうです。こちらの方は中国大陸きってのイケメン俳優陸毅(ルーイー)と趙微(ヴィッキー・チャオ)。この二人もかなり美的欲求を満たしてくれる素晴らしい組み合わせです。陸毅は正統派二枚目ですよね~・・・甘いマスクで胸板厚いし、山羊座だし(知ってる人だけ笑って下さい)。ちょっとすねたような口元がチャーミングな俳優さんです。

 内容はロミオとジュリエットをテーマにしています。「青梅竹馬」(幼馴染み)の二人はお互い好き同志なのに両家に起こった抜き差しならぬ出来事のおかげで猛反対を受け、お互い死さえ選ぼうと思うほど思い詰めてしまいます。でもロミオとジュリエットの話しに自分たちの境遇を照らし合わせ、生きようとします。でも輝くばかりの日々はもう過ぎ、お互い離ればなれで月日はたち・・・

 この監督さんは「山の郵便配達」「ションヤンの酒家」「暖」などの作品を作った霍建起監督。
中国大陸映画というと第5世代といわれる陳凱歌や張藝謀が有名だけど、私はこの監督が一番好きです。今回もハルピンで撮影したという、かなりオンボロだけどいまだ優雅なアパートに住む2家族、満開のリラ(かな?)の花の下で自転車の練習をする二人、別れの駅の描写、など印象深いシーンが沢山ありました。70年代ハルピン、とても魅力的です。

 お話としては、両家のこじれた原因がどうもはっきりしなくて、ちょっといらいらしました。最終的にはわかるのですが当時の中国社会ではよくあったことなんじゃないの?と思ってしまい・・・そんなことでこの二人の人生がこんなに振り回されるとは、なんと悲しいことでしょ。
 死を考えるシーンはかなり泣けます。でもそこまで思い詰めるなら家族もなんもかも捨てて逃避行してしまえ~!と叫びたくなりますが、そこはそうできないから映画なのよね(笑)

 最後。コレもかなり涙もの。お互い心底愛し合っているのに結局結ばれなかった・・・のでしょうね。でも結婚だけが幸せじゃない、心の問題だと。

 「和你能同时活在世上就是我的幸福」
「今この同じ時代をあなたと生きている事が私の幸せなの」 
こんな究極の言葉すら屈然(ヴィッキー)はレストランのテーブルに肩肘ついて淡々と言ってのける。考えに考えた結論なのかな。これもありかなと・・・でもバレンタインデーに見るのはちょっとつらい作品。
by wenniao | 2006-09-17 22:13 | 中華系ドラマ映画(C-Movie) | Comments(0)
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